立春を迎えました。暦の上では春が来たはずなのに、冬の名残がなお深く、大地をしっかりと覆っています。”東風解凍”の季節だと言われても、今年はその気配すら感じられず、冷たい空気が澄み渡っています。冬の王はまだしばらくその座を譲る気はないようです。
「春を告げる東風（こち）が凍った大地を解かす」――そんな風景を期待していたのですが、今年はどうやら様子が違います。東風は春の訪れを知らせる優しい風のはず。でも、今年はどこかで寄り道をしているのかもしれません。昔から日本人は、自然の小さな変化を敏感に捉え、言葉にして楽しんできたようですが、今年は少し待つ時間が長くなりそうですね。
とはいえ、こんな時こそ前向きにいきたいもの。寒波のおかげで空気は澄み、冬ならではの美しい景色が広がっています。学校の休校や雪による通所の制限はあるものの、その分、家や事業所の中でできることに目を向けるいい機会です。こんな時こそ、後回しにしていたことにじっくり取り組んだり、新しい工夫を凝らしてみたり。支援の現場でも、児童さんが楽しく過ごせるように、室内プログラムを充実させて、寒さを忘れるような温かい時間を作っていきたいと思います。
春は、必ずやってきます。立春の言葉どおりにはならなくても、冬がずっと続くわけではありません。季節は確実に移り変わり、いつかぽかぽかとした日差しが顔をのぞかせるはずです。それまでの間、寒さもひとつの楽しみとして受け入れながら、元気に過ごしていきましょう。
明日も無事に一日が過ごせますように…どうか皆さんも、心まで温かくしてお過ごしください。
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